野菊の墓

2018年12月31日

『野菊の墓』を観た。松田聖子主演・澤井信一郎監督の第一作の映画です。松田聖子は映画初出演で、主人公を演じる相手役もオーディションで選ばれた新人ということで当時はその演技が話題になったらしい(私は当時10歳で観ていません)。

最初はその演技がどんなものか?という興味だけで観始めましたが、脇の役者さんの演技が主人公二人の演技力不足を補っていて観ていられる映画です。東映の映画俳優ではない文学座や俳優座の加藤治子や樹木希林、赤座美代子に村井国夫の演技に引き込まれました。でももっとグイグイ引き込まれてしまったのは映像の美しさです。近代化される前の日本の風景の描写が本当に美しい。山々や川、畑といった自然と、主人公が住む商家や軍人の家の佇まい。夕日や 丘の上から見た夜の集落の明かり、門に取り付けられた提灯、夜道を行くシルエットといった時を描く。撮影は1980年ということですが、その時にでもこんな風景を撮影するのは難しかったと思うので、ロケハンに日本中回ったのではないでしょうか。

本音を言うと相当舐めてました。『アイドル映画』と自分勝手に括ってしまってました。観る機会もなかなか無いですが長い間観ずにいたことを後悔させる、そんな映画でした。

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Posted by myrte